アポニー
毎日を楽しむために、"ヘレンドグリーン"をプラスワン
"ヘレンドグリーン"で彩ったアポニー・グリーンは、その落ち着いたコンパクトな雰囲気で世界のトップセラーです。
ところがこの柄が生まれたいきさつには意外な裏話があるのです。
1860年代も後半のことでした。ハンガリーにアポニーと名乗る伯爵がいて、あるとき突然大事なパーティーを開く羽目になり、賓客用の新しいディナーセットが急遽要ることになりました。多少強引なところのあるお殿様だったのでしょうか、ヘレンドに急ぎなにか新柄を作るようプレッシャーをかけます。
困ったヘレンドはとっさの思いつきで「インドの華」の一部を取って簡略版をつくり、伯爵もそれを受け入れたと言うお話しが伝わっているようですが、頼む側も作る側も慌しく急場凌ぎに仕立てたその柄がのちに世界的ベストセラーになろうとは、当時想像もしなかったでしょう。